【ポケモン】ウパーってウーパールーパーなの?ドオーやヌオーのモデルは一体何?

ウパー、ヌオー、ドオー

ポケモン界の癒し系といえば、やっぱりウパーと進化形であるヌオーは外せません。

最新作ポケットモンスタースカーレット・バイオレット(SV)ではなんと茶色いウパーが登場します。

茶色いウパーはドオーというヌオーとは違ったポケモンに進化し、ファンをざわつかせました。

このウパー、ヌオー、そしてドオーは一体何をモデルにしたポケモンなのか。

該当生物の面白い生態とともに紹介していきたいと思います。

ヌオーはオオサンショウウオ

オオサンショウウオの呼吸
オオサンショウウオ

ヌオーとオオサンショウウオの類似点

生態の共通点

ヌオーはポケットモンスター金銀で初登場するポケモンで、川や沼地に棲み、身体がいつもぬめっているとされています。

ずんぐりとした体に小さな目と、大きな口が愛らしいポケモンです。

進化前のウパーにはエラらしきものがありますが、ヌオーにはありません。

一方、オオサンショウウオは河川の上流に棲みむ世界最大の両生類です。

オオサンショウウオは外部からの刺激を感じると背中から白い粘液を出し、これがサンショウのような匂いがすることからこの名がついたと言われます。

外見は頭が大きく、極めて小さい目、非常に大きな口をしています。

オオサンショウウオの生体は肺呼吸なので、エラはありません。

狩りの共通点

オオサンショウウオの狩りは、エサが集まるところでじっと待ち、鼻先に動くものがやってくるとばくっと噛みつくという方法で行われます。

魚や貝、カエルなどのほかネズミやヘビまで食べることがあります。

ヌオーも川底で口を開けてエサが飛び込んでいるのをひたすらまっているとポケモン図鑑に書かれていますね。

オオサンショウウオの大きな口には一見歯がないように見えますが、小さく鋭い歯がびっしり生えています。

特に上の歯には二列目の歯列もあり、オス同士の戦いの際にも使われます。

ヌオーの口の中がどうなっているのかは・・・わかりません。

オオサンショウウオの口
オオサンショウウオの口

ヌオーはなぜ青い

水の生き物のイメージカラーは青

オオサンショウウオは茶色い色をしていますが、ヌオーは青いです。

ヌオーが青いのは、水の生き物のイメージカラーが「青」だからに相違ないでしょう。

透明であるはずの水に「青」のイメージが付いたのは、海などの水が青く見えることに由来します。

なぜ海は青いのか

なぜ海は青く見えるのでしょう。

太陽の光には虹の7色が混じり合っています。

海に当たった太陽の光は、青以外海水に吸収されてしまいます。

青い光は吸収されず、拡散し、海を見る人の目に入ります。

このような理由で海は青く見えるのです。

川はイオンや砂など、海に比べて水中に含まれる物質が多いことから、赤、茶など様々に見えます。

日本の川は緑に見える場合が多いと言われています。

ドオーは何をモデルにしているの?

ドオーのオオサンショウウオ要素

パルデア地方のウパーがレベル20となるとドオーに進化します。

ヌオーやウパーと違い、四つ足歩行のポケモンで、色はパルデアウパーと同じく茶色です。

ドオーの外見は、ずんぐりした体型で大きな顔に離れた目など、オオサンショウウオにそっくりと言えるでしょう。

体に斑点模様もあり、よりオオサンショウウオに近づきました。

ドオーのイベリアトゲイモリ要素

イベリアトゲイモリ
イベリアトゲイモリ

イベリアトゲイモリは別名スペインイモリ

イベリアトゲイモリはスペインやポルトガルに生息するイモリです。

別名スペインイモリ、スペインイボイモリと呼ばれます。

パルデア地方はスペインがモデルであると言われていますよね。

ポケモンSVの設定によると、大昔に生存競争に負けたウパーがパルデア地方の沼地に追いやられ、独自の進化を遂げたとされています。

オオサンショウウオは3000万年前から姿をほとんど変えておらず、生きた化石と言われています。

オオサンショウウオ、つまりヌオーは太古の姿を残しており、環境に適応して新たな形態(イベリアトゲイモリ)となったのがドオーであると考えられます。

イベリアトゲイモリはトゲを出す

イベリアトゲイモリは、敵に襲われるとわき腹をつき破ってトゲのようにろっ骨を出し、身を守るという特性をもっています。

イベリアトゲイモリをよく見ると、皮膚にオレンジ色の部位がありますが、そこがろっ骨がでてくるところです。

普段ろっ骨はお腹がわを向いているのですが、イベリアトゲイモリはそれを背側に回転させることができるのです。

こんなことして大丈夫なのかと言うと、イベリアトゲイモリは高い再生能力をもっており、つき破った皮膚もすぐに再生することができるので問題ありません。

ドオーも白い斑点模様の部位からトゲを出しますよね。

初めて見た時には驚きましたが、これはイベリアトゲイモリの特性をモチーフにしていると考えられます。

イベリアトゲイモリは毒を持つ

イベリアトゲイモリの体表には毒が分泌されています。

イベリアトゲイモリがろっ骨を出して外敵から身を守る際、ろっ骨が外敵の口内などにささります。

すると毒が外敵の体内に入り、はげしい痛みを引き起こします。

イベリアトゲイモリ自体はこの毒に耐性をもってるので問題はありません。

ドオーやパルデアウパーも通常のウーパーやヌオーと異なり、どくタイプとなっています。

ウパーはウーパールーパー?

ピンクのウーパールーパー
ウーパールーパー(幼生)

ウーパールーパーとは

ウーパールーパーはメキシコに生息する両生類で、サンショウウオの仲間です。

本当の名前はメキシコサンショウウオ、メキシコサラマンダー、アホトロールなどと言います。

かつて日本にやってきた時、「ウーパールーパー」の商標で売り出すことに成功しました。

以来、日本ではこの生物をウーパールーパーと呼んでいますが、日本だけの通り名なのです。

水色のウーパールーパーはいませんが、ウパーはウーパールーパーに非常に近い見た目をしていますね。

野生のウーパールーパーは茶色い

パルデア地方のウパーは茶色い色をしています。

ウーパールーパーは日本ではピンク色のものが有名ですが、それはペット用に品種改良してつくられた種となります。

アルビノの個体を品種改良して生まれました。

野生のメキシコサンショウウオ(ウーパールーパー)は茶色い色をしています。

野生のメキシコサンショウウオ
メキシコサンショウウオ
LoKiLeCh さんの作品です。CC 表示-継承 3.0の下に提供されています。

ウーパールーパーはずっと子ども

ウーパールーパーは、幼形成熟(ネオテニー)といって、ずっと幼体のまま一生を終えます。

両生類は普通、オタマジャクシ(幼体)がカエル(生体)になるように幼体から成体に変態します。

しかし、ウーパールーパーは幼体のまま大きくなり、そのまま繁殖することができるという性質を持っているのです。

茶色いウーパールーパー
ウーパールーパー(幼生)

ウーパールーパーの高い再生能力

ウーパールーパーは非常に高い再生能力をもっています。

一般的に両生類は、幼生の時には高い再生能力をほこります。

カエルであってもオタマジャクシのころは肢が切れても元通りに再生するのです。

ウーパールーパーはずっと幼生なので、ずっと高い再生能力をもっているということになります。

さらにウーパールーパーがすごいのは、四肢だけでなく、脳や心臓、目の水晶体といった器官なども再生可能といった点です。

まさにウパーの「じこさいせい」なのです。

このことから、ウーパールーパーの再生能力を人間の再生医療に生かす研究がすすめられています。

生体となったウーパールーパー

ウーパールーパーはまれに変態してエラがなくなり、肺呼吸をするようになることもあります。

その場合、フサフサのエラがなくなり、イモリのような見た目になってしまいます。

幼体ゆえに得られた高い再生能力も失われ、寿命も5年程度と短くなってしまいます。

ウーパールーパーは幼体のままであれば、10年程度生きるとされ、25年生きた個体もいます。

ウパーもオオサンショウウオ?

オオサンショウウオの幼生

オオサンショウウオは両生類なので、生まれた時からあのような姿をしているわけではありません。

オオサンショウウオの幼生は、ウーパールーパーとそっくりな見た目をしています。

それもそのはず。オオサンショウウオもウーパールーパーも同じ「有尾目トラフサンショウウオ科トラフサンショウウオ属」に属しています。

オオサンショウウオの幼生にはウーパールーパーとおなじようにフサフサとした3対のエラがあります。

これはサンショウウオやイモリといった有尾目の幼生に共通してみられる特徴です。

オオサンショウウオは生まれてすぐは模様もなく、黒い色をしていますが徐々に斑点模様が出てきます。

オオサンショウウオの変態

オオサンショウウオの一生

7~8週間程度でふ化する

幼生

卵からかえり、エラ呼吸を行う状態

幼体

幼生が変態し、肺呼吸となったもの

生体

性成熟し、繁殖可能に

オオサンショウウオの幼生は4~5歳でエラがなくなりはじめ、肺呼吸をするようになります。

7~8歳ごろには変態が完了し、エラ孔は完全に閉じます。

この時期のオオサンショウウオを幼体と呼びます。

その後10年ほどで性成熟をむかえ、生体と呼ばれるようになります。

ウパーは幼生か

ウパーはヌオーやドオーに「進化」しますよね。

外見だけを見た時、ウパーはウーパールーパーやオオサンショウウオに限らず、サンショウウオかイモリの幼生に近い生き物だと言えます。

「進化」が変態と同じようなものだとしたら、もしかしたらウパーはオオサンショウウオの幼生、パルデアウパーはイベリアトゲイモリの幼生なのかもしれない、とも思うのです。

ウパーは何をモデルにしているのか

ウパーは英語などでは「Wooper」、フランス語では「Axoloto」と表記されます。

「Axoloto」はウーパールーパーの本名「axolotl(アホトロール)」からきていると思われます。

このように、ウパーは名前から考えるとウーパールーパーがモデルで間違えないでしょう。

ウパーたちのモデルになった生き物を見る

ウーパールーパーのいる水族館等

ウーパールーパーは個人飼育が可能なので、大きめのアクアショップであれば売られていることも多いです。

一方、水族館でも見ることができます。

ウーパールーパーのいる施設(JAZA調べ)

JAZA(日本動物園水族館協会)所属の施設に限ります。

動物園や水族館の中にはJAZAに属さない施設あります。

イベリアトゲイモリのいる動物園

イベリアトゲイモリも個人飼育が可能です。

また、動物園で展示を行っているところもあります。

イベリアトゲイモリのいる施設(JAZA調べ)

JAZA(日本動物園水族館協会)所属の施設に限ります。

動物園や水族館の中にはJAZAに属さない施設あります。

オオサンショウウオのいる水族館等

オオサンショウウオ(固有種)のいる水族館等

日本の固有種であるオオサンショウウオを展示している水族館です。

チュウゴクオオサンショウウオのいる水族館等

オオサンショウウオによく似た外来種であるチュウゴクオオサンショウウオを展示している施設です。

チュウゴクオオサンショウウオのいる施設(JAZA調べ)

JAZA(日本動物園水族館協会)所属の施設に限ります。

動物園や水族館の中にはJAZAに属さない施設もあります。

オオサンショウウオの幼生展示を行う水族館

京都市にある京都水族館では2022年9月に「鴨川の主、オオサンショウウオ」のコーナーがオープンしました。

ここではオオサンショウウオの幼生や幼体の展示を行っています。

幼生や幼体はすべてチュウゴクオオサンショウウオと日本固有のオオサンショウウオの交雑種となります。

館内には成体も多数展示されていますので、成長過程をじっくり比べてみてください。

京都水族館(京都府)

場所京都府京都市下京区歓喜寺町35-1
営業時間日により異なる(公式サイト参照)
休館日年中無休
※施設点検などで臨時休業の場合あり
公式サイト「京都水族館」【公式サイト】 (kyoto-aquarium.com)

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