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ベルーガという海獣を知ってますか?
ベルーガは別名「シロイルカ」とも言います。
あれ?そもそもベルーガってイルカなの?
水族館でおなじみのバンドウイルカとの違いは?
ベルーガってあまり知られていないけど、実はめちゃくちゃスゴイんです。
ベルーガの秘密、全部見せちゃいます!!
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ベルーガとイルカの違い
ベルーガは別名「シロイルカ」とも呼ばれますが、一般的なイルカとベルーガの違いにはどのようなものがあるのか、ひとつずつ見てゆきましょう。
ベルーガはクジラ
ベルーガは「シロイルカ」という名前でもありますが、分類的にはクジラです。
クジラとイルカの違いは大きさで、4~5m以上のものをクジラ、それ以下のものをイルカとしています。
ベルーガは最大でオス5.5m、メス4mほどの大きさになるため、クジラと考えるのが一般的です。
ベルーガは白い
ベルーガは真っ白い色をしていますが、これは実は保護色の役割をしています。
え、目立つじゃんと思われたかもしれませんが、ベルーガの棲む北極海は一面雪と氷の世界。
白いことで周囲に溶け込むことができるのです。
ベルーガは生まれた時はグレーの色をしています。
成長するにつれてどんどん白くなり、10歳前後で全身真っ白になります。
産まれてすぐの赤ちゃんはほかのクジラやイルカ同様しわしわです。
しわは残胎痕といい、お母さんのお腹の中にいた名残です。
3分の1程度の大きさになるまでお腹の中で成長するので、丸まってしわができるのです。
ベルーガは背びれがない
多くのイルカには背ビレがありますが、ベルーガに背びれはありません。
流氷に囲まれた海域に棲むベルーガにとって、背びれは泳ぐのに邪魔になるため進化の過程でなくなったと考えられています。
北極海に棲むイッカクも同様の理由で背びれがありません。
理由はよくわかっていませんが、スナメリやセミイルカなど小型のイルカの中にも背びれがないものがいます。
ベルーガとよく似たイルカにスナメリがいます。
スナメリにも背びれがなく、似たような姿をしているのですが、みわけるポイントをご紹介します。
ベルーガ | スナメリ | |
大きさ | オス5.5m、メス4m オス1300kg、メス600kg | 1.5m~2m 50kg~60kg |
色 | 白 | グレーがかっている |
生息地 | 北極海、日本ではあまり見られない | アジア沿岸域、日本海域にも多数生息 |
最大の違いは大きさです。スナメリはイルカの中でも小型の種で、人間と同等の大きさほどでしかありません。
スナメリは瀬戸内海などでも見ることができますので、野生の丸っこいイルカを見かけたら、スナメリと見てまず間違えないでしょう。
ベルーガはメロン器官が発達している
メロン器官とは、クジラやイルカの頭にある脂肪組織です。
クジラやイルカはメロン器官を使って超音波を発し、アゴの下の骨を伝って耳(耳骨)で感じ取ることで仲間と交信しています。
また、メロン器官はエコロケーションの役割も担っています。
エコロケーションとは、音波の反響によって周りとの距離や方向、物体の大きさを探知をする能力のことです。
コウモリや一部の鳥もエコロケーションを行っています。
ベルーガは特にメロン器官が発達しています。
ベルーガのメロン器官は柔らかく、自分で形を変えることができます。
そのため、ほかのクジラやイルカよりも細かく音波を調整することができるのです。
ベルーガはやわらかい
ベルーガは北極海に棲んでいるため寒さに耐える必要があり、厚い脂肪層を持っています。
体脂肪率は50%程度もあるため、ベルーガの触りごごちはほかのクジラやイルカに比べて柔らかく、特に脂肪の詰まっているメロン器官はぷにゅぷにゅしています。
千葉県の鴨川シーワールドでは、ベルーガの頭にタッチすることができるイベントとバンドウイルカの頭にタッチすることができるイベントが行われています。
私が触った感想は・・ベルーガは空気の抜けたボールのよう、バンドウイルカはマグロのようですね。(個人の感想です)
ぜひ皆さんも両方参加して触り心地を比べてみてくださいね。
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ベルーガは長生き(かもしれない)
バンドウイルカの寿命は30年から40年。
ベルーガの寿命は30年から50年とされてきましたが、80年生きるとする説もあります。
現在日本の水族館での最年長記録は名古屋港水族館の「ホドイ」で、推定年齢44歳まで生きました。(2022年5月に死亡)
ベルーガのここがスゴイ
歌が上手すぎて付いた名前が「海のカナリア」
ベルーガはクリック音、キーキーという声、口笛のような音などさまざまな鳴き声を出すことができます。
甲高い声で鳴くため「海のカナリア」とも呼ばれています。
ベルーガは、さまざまな声で仲間とコミュニケーションを取り合っているのだと考えられています。
ベルーガは脱皮する
夏になるとベルーガは河口付近に移動し、海底の砂利に身体をこすりつけて脱皮を行います。
夏は代謝が活発になるため、古い角質を落とす必要が出てくるのです。
この行為を「ラビング」と言います。
水族館のベルーガもプールの底や壁などに身体をこすりつけて脱皮します。
首を縦にも横にも振ることができる
ベルーガは首を上下左右に90度近く動かすことができます。
バンドウイルカなどのイルカは首の骨が癒合しているのでほとんど首を動かすことができません。
しかし、ベルーガの首は、頸椎が融合していないので自由に動かすことができるのです。
首の関節を自由に動かすことができるイルカ・クジラ類はほかにアマゾンカワイルカやスナメリなど一部だけです。
小回りの利く動き
ベルーガは流氷に囲まれた北極海で生活しているため、胸びれを使って狭い場所に入り込んだり、後方に泳いだりと大変小回りが利きます。
しかし、バンドウイルカなどのように速く泳いだり水面からジャンプするようなことはできません。
環境に適した進化を遂げているのですね。
時にしゃべることもある
人の声をマネして発することができるケースもあります。
アメリカの「NOC」という子どものベルーガは自然と人間の発声を覚え、性成熟を迎えるまで人間の声に似た鳴き声を発していたといいます。
日本でも鴨川シーワールドにいる「ナック」は、人間の言葉を上手にマネして発声することができます。
これは東海大学海洋学部の村山司教授とナックが長年にわたるトレーニングの結果習得した技であり、2008年の発表時「しゃべるイルカ」として全世界を驚かせました。
現在もナックは鴨川シーワールドでショーに参加しています。
トレーナーが「おはよう」と呼びかけると「おはよう」と返すかわいい姿を見ることができます。
ベルーガはどこにいるの?
ベルーガの生息地
ベルーガは北極海とその周辺海域に生息しています。
まれに北海道周辺の海域に姿を現すこともあります。
網走市の能取湖では5年にわたりベルーガが住みつき、親しまれたという例もあります。
ベルーガの天敵
ベルーガの天敵は生息域を同じくするホッキョクグマです。
シャチに襲われることもあります。
とりわけ脱皮のために河口付近に集まる際にホッキョクグマに狙われることが多く、最大の脅威と言えるでしょう。
ホッキョクグマ&シャチの狩りはこちら
ベルーガは水族館にもいる
ベルーガは日本の水族館でも飼育されていて、見ることができます。
ベルーガに会える水族館は別の記事にまとめていますので、そちらを参考にしてください。
可愛くて賢いベルーガにぜひ会いに行ってみてくださいね。
ベルーガに会える水族館
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